【今日の記事は特別編‼️鴨頭嘉人の過去を語ります。️】
コンプレックスは、武器になる‼️
コンプレックスに悩んでいるすべての方に伝えたいです。
「コンプレックスなくして、輝ける人なんていない!」と。
今日は僕の新刊『コンプレックス・リベンジ』の販売日です💓
発売を記念して、本の内容からごくごく一部を公開します(≧∇≦)❤️
今まで講演会やYouTubeではあまり語ることのなかった内容なので、是非お楽しみください!!
本題に入る前に、お知らせです*\(^o^)/*
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【話し方の学校】の入学体験講座を開催しますっ*\(^o^)/*💓
リアル参加が難しい方はZoom参加もできますので、ぜひご参加くださいっ♪
6月19日(土)11:00〜13:00(大阪)
7月15日(木)19:00〜21:00(大阪)
7月17日(土)14:00〜16:00(博多)
(※申し込みリンクはこちら→)https://hanashikata-school.com/try/
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【ビジネスYouTuberの学校】の入学体験講座を開催しますっ*\(^o^)/*💓
リアル参加が難しい方はZoom参加もできますので、ぜひご参加くださいっ♪
6月30日(水)18:00〜20:00(東京)
(※申し込みリンクはこちら→)https://kamogashira.com/businessyoutuber/
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7月10日 (土)、11日 (日)の2日間で
【鴨頭嘉人のビジネス実践塾2days】を開催しますっ*\(^o^)/*❤️
鴨頭嘉人が10年間で培ったビジネスマインドとノウハウをぎゅぎゅっと凝縮して2日間で学べるというセミナーです❤️
詳しくは下記リンクからチェックしてみてください*\(^o^)/*💕
(※こちら→)https://kamogashira.com/business2days/
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いよいよ本日‼️‼️
6月17日(木)に新刊が出ます❣️
『コンプレックスリベンジ』~僕はいじめられっ子だった~
(※こちら→)https://amzn.to/3cGzLLo
コンプレックスを抱えている方や、自分の欠点が邪魔をして人生がうまくいかない方に向けての「勇気」の湧く自己啓発本になっています💓
ぜひ、各書店さんで手に取ってみてください(≧∇≦)💕
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▼引越し当日は沖縄返還の日
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施政権がアメリカ合衆国から日本国に返還された当時の沖縄は、車は右側通行で、通貨は円とドルが混ざっていました。
荒れ果てた街は水道も整備されていなかったので断水は日常茶飯事。
消防所から水をもらわないとトイレを流したり、お風呂に入ったりする水がないような状況でした。
そんな貧しい状況で、戦後初めて沖縄に作られた豊見城団地での生活が始まりました。
幼稚園に通い始めた初日、僕は名前ではなく「ヤマトンチュ」と呼ばれ、殴る蹴るの暴行を受けました。
「ヤマトンチュ」とは、本土の人間という意味です。つまり、「ここにいるべき人間ではない」と周囲から総攻撃を受けました。
当時貧困の中の沖縄の住民はボロボロのTシャツと擦り切れた靴しか持っていませんでした。
そこに、襟つきのシャツにお洒落なズボン、靴下と新品の靴を履いた僕の姿を見て許せなかったのでしょう。
毎日ボコボコに殴られて、自転車に乗ってる姿を見られると殴る蹴るの暴行を受けて、自転車は奪い取られて家の車は2年半の間に5回盗まれました。
小学校に上がる頃にはさらにエスカレートしていきました。
平和な日常も、もちろんあったと思うのですが、僕の記憶に残っているのは殴られ続けて物を奪いとられたことだけ。
沖縄での2年半は、恐怖の記憶しかありませんでした。
小学校の授業が終わると、同じ学校に通う兄貴が「嘉人、帰るぞ」と教室まで迎えに来てくれました。
でも、「外に出たらやられるんだ」と言って、ずっとうずくまっていた光景を今でもうっすらと覚えています。
こんなこともありました。
体育館の裏で5, 6人に囲まれて、「股裂きの刑だ!」と言って、足を両方から引っ張ります。
「やめて!」といくら言っても、やめてくれない。
股から血が出始めて、僕は泣き叫び、先生が慌てて駆け寄ってきました。
しかし、先生は見て見ぬふりをしてそっとその場から去っていったのです。
「そうか、ここには僕を助けてくれる大人は誰もいないんだ。」
痛みを感じながら、虚しさが押し寄せてきたことを覚えています。
僕のことを助けてくれるのは、兄貴だけでした。
僕がいじめられている時兄貴がたまたま居合わせてくれたら、いじめっ子たちを兄貴が蹴散らしてくれました。
だから、ずっと兄貴から離れられなかった。
ずっと兄貴の金魚のフンのようについていました。
でも、兄貴がそばにいない時「お前、兄ちゃんに金魚のフンみたいにくっついて本当に意気地のないやつだな!」とボコボコに殴られる…その繰り返しでした。
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▼家族にも打ち明けられなかった、鴨頭少年
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そんな中でも家に帰ったら僕は明るく振る舞っていました。
「親父とお袋にはいじめられていることを知られたくない」と思っていたからです。
いつもおどけていました。
ものまねをしたり、ふざけたり、とにかく両親を笑わせていました。
すると、お袋は僕に言います。
「ほんとにあんたは面白い子ね」と。
お袋は僕に気を遣って言ったのか、ほんとにそう思っていたのか分からないです。
でも「あんたは面白い子ね」って言われると、「自分はここにいてもいいんだ」って思えたんです。
親父が8ミリカメラを買ってきた時、カメラを回すと兄貴はかっこつけるけど僕はいつもおどけていました。
親父とお袋が笑ってくれる姿を見たかったからです。
毎日学校で殴られ続け、辛い思い出しかない沖縄ですが、驚くことに当時の写真を見ても僕は満面の笑顔で写っています。
両親が笑っている姿を見て「あーこれでいいんだ」って自分に言い聞かせていました。
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▼体に起こった異変
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そんな僕の体に異変が起こり始めました。ある日学校に行ったら声が出なくなってしまったんです。
ずっと塞いだまま、何もしゃべらず、授業中に発言を求められても、何も言わない。
喋ろうとするそぶりは見せても、声を発しない僕の姿を見て、さすがに心配したのか「鴨頭君大丈夫なの?」と休み時間に先生に声をかけられました。
でも、声が出ないのです。
いわゆる失声症でした。
そして、僕は小さい頃から体が弱く、週に2, 3回は熱を出していました。
あまりに頻繁に体調を崩し、特にひどいときには「僕はこのまま死んじゃうの?」と不安な気持ちをお袋にこぼしていました。
今考えると体が弱いことももちろんですが、ここまで頻繁に体調を崩すのは心が弱かったことが原因なのではないかとも思います。
僕の3歳年上の兄貴はスポーツ万能。小さい頃から野球好きの親父からスパルタ英才教育を受けていました。
小学校の時から兄貴は晩御飯の前に3キロのランニングが課せられていました。
いつも兄貴にくっついていて兄貴と同じことをやりたかった僕はランニングについていこうとしました。
でも体力的にも精神的にも強くなかったから走れないのです。
そのたびに、あーやっぱり僕はダメなんだ。
また迷惑をかけていると自分で自分を卑下していました。
親父と兄貴がキャッチボールをする時も「嘉人も行くか?」と誘われはするものの、「今日はお腹が痛いから」と仮病を使うようになりました。
本当は一緒にやりたいのに野球が下手な自分が嫌になり、2人の邪魔をしてはいけないと思うようになったのです。
そして「お腹が痛い」と言い続けると、本当にお腹が痛くなるようになりました。
「僕は体も弱いんだ。僕はやっぱりダメなんだ。」と、自己肯定感もどんどん低くなっていきました。
そして「僕なんかは生まれてこなければよかったんだ」
僕はだんだんと心をふさぎ込むようになりました。
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▼布団の中のスーパーヒーロー
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幸せを感じることができるのは、布団の中にいる時だけ。
僕はいつしか、”布団ワーク”と名付けた妄想ゲームを毎日繰り返していました。
学校から帰ってくると、布団の中に潜り込みます。
そして、生まれ変わった自分を想像するのです。
いじめられている子を見ると、「やめろよ」と言っていじめっ子たちを蹴散らし、弱い人を守ってあげる。
運動会ではリレーの選手になって、みんなに「頑張れ!」って応援されてみんなから頼りにされている。
たくさんの友達に囲まれていて、笑顔で、はつらつと毎日明るく過ごしている布団の中の僕は、スーパーヒーロー鴨頭嘉人なのです。
でも現実の僕は毎日いじめられて本当はクラスメートに「友達になって」って言いたいのに言葉を発することすらできない。
理想と現実の大きすぎるギャップを感じながら沖縄に引っ越してきた2年半。
1人も友達を作ることができませんでした。
この沖縄でいじめられた経験こそ、その後の僕の人生を決定づける原点のようなものだった気がします。
この時感じたコンプレックス、弱い自分、そしてそれを打ち消すために毎日やっていた”布団ワーク”それが今の鴨頭嘉人をつくりだしたのだと思います。
僕がひどいいじめを受けていた時に感じていた違和感は、思っていることを言葉にしなかったから起こったものでした。
勇気を持って言葉にすれば人生が切り開けることがわかりました。
そしてネガティブは悪い事ではない、ネガティブは強さだと思うことで勇気が沸き起こってくることもわかりました。
振り返ってみて気づいたことがあります。
沖縄時代にずっと繰り返していた”布団ワーク”あの布団の中で思い描いていたスーパーヒーローは、まさに今の鴨頭嘉人です。
「鴨さんと一緒にいれば大丈夫だ」そう言われる人間になりたかった。
僕の中でのスーパーヒーローの定義は弱い人を守れる人なんです。
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▼鴨頭嘉人の原点
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独立してから始めたハッピーマイレージという活動は、サービス業で働く人を輝かせるためのものです。
サービス業で働く人たちは世の中では弱い人と見られてしまうことがあります。
アメリカでは低い地位、低賃金、単調、重労働の職種を卑しめて”マックジョブ”という言葉があり、特にファーストフード店での仕事は独創性がなく機械的な動作を繰り返すだけと揶揄されています。
でも、僕は自分の土台となり働き方の原点ともいえるマクドナルドの仕事を誇りに思っています。
これだけ素晴らしい仕事はないと思っているのに、認められない。
それどころか価値のない仕事だと批判めいたことを言われてしまう。
その現状に納得がいきませんでした。
だから、サービス業で働く人の価値を、世の中全ての人たちが認知できる社会を作りたい!
そのためにハッピーマイレージの活動を始めました。
講演家とは、心が弱くなっている人に勇気を与えるメッセージを届ける仕事です。
講演で僕が話した内容は僕の成功体験から来る自慢話ではありません。
度重なる失敗から学んだこと、その時救いの手を差し出してくれた方の温かさ、挫折を乗り越えた先に見えてきたものをお伝えします。
くじけそうになっている方々に「かつての僕もそうだった。でも大丈夫。きっとうまくいく」と勇気を持って一歩踏み出すサポートをする役割を担っています。
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▼子どもの頃に憧れた、自分になっていた
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僕は今、”鴨Biz”と言うビジネスを学ぶためのオンラインサロンを運営しています。
そこでこんなことを言っていただけるようになりました。
「新しく会社を立ち上げます。社名を鴨さんに付けてもらえば、絶対にうまくいくので、名前を決めてもらえませんか?」
「新しくビジネスを立ち上げることを決断できました。
どういうお客様に売って、どういう価格設定にするかはここで学んで何とか組み立てることができるようになりました。あと1つ足りないのは勇気だけなんです。
鴨さん『お前なら大丈夫』と私に言ってもらえませんか?」
みんな最後は僕の言葉があれば大丈夫だって思ってくれているのです。
誰か困ってる人がいたら声をかけてあげられる、落ち込んでいる人がいたら勇気づけてあげられる、まさに今の僕の原点は、あの布団の中でイメージしていた僕です。
実は幼少期の頃に僕の中での人生の理想像は出来上がっていたのです。
度重なる失敗と挫折を経験して、たくさんの助けがあって乗り越えていきました。
歳を重ね経験を積み重ねるにつれて僕は小さいときの自分に戻っていってることに気が付きました。
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▼この本を届けたい人
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『コンプレックス・リベンジ ~僕はいじめられっ子だった』のごくごく一部を紹介させて頂きました‼️
僕は講演会では比較的、マクドナルドの体験談であったり、独立してからの自分の経験談を中心に話をさせていただいているので、自分の子供の頃の話はあまり講演家としては話すことがなかったんです。
『コンプレックス・リベンジ』は、自分のことが大嫌いだった鴨頭嘉人がどうやってそれを受け入れていったかが記されています。
この本は、過去の辛かった自分と同じ思いを持っている人に届けたくて書きました。
今コンプレックスを抱えて苦しんでいる人や、自分に自信が持てない方、そして「もう生きてて楽しくない、辛い」って思ってしまっている人がもしいたら、本当に読んでほしいです。
『コンプレックス・リベンジ』は本日6月17日に全国の書店に並びます。
もちろん、まだまだ僕は著名な著者じゃないので地方の書店ではもしかしたら、取り扱ってない所もあるかもしれません。
しかし、もしよければ書店に足を運んでいただけると嬉しいです。
書店員さんもサービス業であり、書店員さんも夢を持って本の素晴らしさを伝えたいと思って開業された方ばかりだと思います。
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▼書店も守れるスーパーヒーロー
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オンライン化が進む中、全国の書店は大変だと思うんです。
オンライン化されると手軽に本も手に入りますがやっぱり、書店ではアマゾンのおすすめ機能では表示されないすごい出会いがあります。
それが書店の良さ、本の良さです。
だから、よかったら本屋さんでご購入いただけると嬉しいです。
もし本屋さんに在庫がない場合は書店で予約をしていただくと、ほとんどの書店で取り寄せてくれると思います!
ぜひぜひ『コンプレックス・リベンジ』をお近くの書店でお手に取っていただけるとうれしいです(≧∇≦)💓
今回は、本日発売を記念して『コンプレックス・リベンジ』の一部を紹介させていただきました‼️
また明日からは、皆さんの日常の何か気づきやヒント生きる勇気になるようなエピソードやロジックをお伝えしていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします*\(^o^)/*💕💕
それでは今日という最高の一日に、、、
せーのっ!いいねー❤️
ばいばい💕
▼Voicyというラジオを使って、毎朝7時頃に10分間の音声を発信しています*\(^o^)/*
まだ聴いたことがない方は、ぜひ聴いてみてほしいです❤️
(※こちら→)https://voicy.jp/channel/1545
▼僕のVoicyチャンネルでは「〇〇さん大好き❤️」と鴨頭嘉人に肉声で言ってもらえる個人スポンサーを毎日一名募集しています*\(^o^)/*
(※こちら→)https://kamojapan.thebase.in/items/41401204
▼実は…鴨頭嘉人のオンラインサロン「チームカモガシラジャパン」限定の社内報Voicyを始めました💓
「何それ気になる!」「鴨頭嘉人ともっとつながりたい!」という方は、ぜひ一度 鴨頭嘉人のオンラインサロン「チームカモガシラジャパン」を覗いてみてください❤️
(※こちら→) https://kamogashira.com/onlinesalon/
▼鴨頭嘉人の公式LINE(最新情報が毎日届く)の登録はもう済んでますか??
(※こちら→) https://kamogashira.com/kamoline/
同時也有8部Youtube影片,追蹤數超過3萬的網紅ピョコタンチャンネル,也在其Youtube影片中提到,【中編】駄菓子屋ゲーム博物館チャンネル https://www.youtube.com/watch?v=basyTuHTerE 【後編】のじまちゃんねる https://www.youtube.com/watch?v=pWHohEs9EJg のじまちゃんねる https://www.youtu...
国盗り合戦 在 井浪啓之 Facebook 的最讚貼文
アンリトゥンルール(Unwritten Rules、Unwritten Codes)) 「アンリトゥンルール」とは、知らない人は本当に見当もつかない言葉ですよね。私も最初聞いた時は、渋谷や原宿あたりで話題の人気スイーツ店と思ったほどです。しかし、実際はスポーツ用語であり、それも「暗黙の掟」や「暗黙の了承」といった少々物騒で初心者には分かり辛い言葉となっています。では、実際にはどの様な意味合いなのか調べてみました。 アンリトゥンルールの意味とは 「アンリトゥンルール」の意味は以下の通りとなります。 (1)スポーツ全般に存在するルールブックには記載されていない「暗黙のルール」の事。 (2)相手選手やチームを必要以上に挑発しない、大量得点差がついたら攻撃を緩める等がスポーツにおける「アンリトゥンルール」で、破ると相手から報復行為をされる場合もある。 「アンリトゥンルール」は英語表記「Unwritten Rules」や「Unwritten Codes」で、直訳すると「不文律」となります。「不文律」の意味は幅広いですが、「明文化されてない法」「明言されていないルール」であり「暗黙のルール」「暗黙の掟」となります。よって、「不文律」はスポーツ以外でも使われますが、「アンリトゥンルール」となると一般的にはスポーツ用語となります。また、日本の場合は野球が最も代表的なスポーツなので「野球の不文律」は「アンリトゥンルール」と同義となります。これを踏まえて本筋に戻りますが、「アンリトゥンルール」はそれぞれのスポーツに付随するルールブックには記載されない云わば、裏ルールや守るべきマナーや常識といった所です。最も有名なのは野球の「アンリトゥンルール」で、試合終盤で大量得点差がついているのに勝っている側がバントや盗塁をすると、相手チームから報復行為をされる場合があります。また、相手を挑発したり無暗なガッツポーズなども禁止しています。これらは相手選手やチームを侮辱している行為として敬意を欠いたので、デッドボールをされたり時には乱闘、また観客からは激しいブーイングが起こります。他のスポーツでも同様で、例えばサッカーなら大量得点差がついている勝っているチームが激しいプレーやトリッキーなドリブルなどのプレーをすると、それは「アンリトゥンルール」を破った事になります。日本では野球以上に「アンリトゥンルール」が度々指摘され問題となるのが、国技・大相撲です。近年は横綱・白鵬の張り手であり、他にも負けが続く横綱の強制的な引退、番付表などにも「暗黙ルール」がいくつもあり、要するに相撲ほど「アンリトゥンルール」で縛られている競技はないと言っても過言ではありません。日本以上に厳しいのが海外で、メジャーリーグや海外サッカーも「アンリトゥンルール」が多々あり、そこに人種差別なども絡み余計問題を複雑化しています。 アンリトゥンルールの由来 「アンリトゥンルール」の由来は残念ながら不明です。アメリカのメジャーリーグ、又はイギリスのサッカーあたりが発祥ではないかと推測できますが、憶測の域を出ていません。日本の場合は、「野球の不文律」という言葉がある事からも野球が始まりだと思いますが、いつ頃に誕生し広まったのかなど詳細は分かりません。 アンリトゥンルールの文章・例文 例文1.高校野球では球児のガッツボーズがアンリトゥンルールを破ったか否かで騒動となり、日本は平和で時代遅れだと思ってしまった。 例文2.個人的には挑発行為などはアンリトゥンルールではなく、明確なルール違反として記載し明確化すべきだ。 例文3.アンリトゥンルールは地域性や雰囲気も加味されるので、サッカーなら南米と欧州でも大分変わってくる。 例文4.ネイマールの過剰なフェイントを入れたドリブルは時としてアンリトゥンルールとなり、相手選手から報復的なタックルやチャージを受けてしまう。 例文5.プロ野球はアンリトゥンルールが多いので、それを気にしながら試合観戦をするのも通な楽しみ方だ。 「アンリトゥンルール」を野球やサッカーの文章に入れた例文となります。 アンリトゥンルールの会話例 連続デッドボールじゃん。これってもしかして…。 次もデッドボールなら、アンリトゥンルール違反で乱闘になるかな? 有り得るね。攻撃側のベンチや観客も雰囲気変わったよね。 野球はアンリトゥンルールが多いけど、逆にこうなると面白くなるから不思議ね。 夫婦でプロ野球をテレビ観戦していて、連続デッドボールから「乱闘になるのでは?」という会話をしています。 アンリトゥンルールの類義語 「アンリトゥンルール」の類義語には、「紳士協定」「暗黙の了解」などの言葉が挙げられます。 アンリトゥンルールまとめ 「アンリトゥンルール」とは日本語訳すると「不文律」で、一般的にはスポーツ全般におけるルールブックには記載されていない「暗黙のルール」となります。相手選手を過度に挑発したり、点差が離れているのに勝っている側が攻撃を緩めないのは侮辱行為として、報復行為を受ける可能性があります。日本では、野球や相撲が「アンリトゥンルール」が多い代表的な競技で、「暗黙のルール」を破るとスポーツニュースなどで取り上げられるほど人々からも関心が高いです。 Source: 【新型コロナウイルス】の関連用語まとめ記事
https://covid19.college/?p=21425
国盗り合戦 在 劉明昆的創作世界 Facebook 的最佳貼文
ASAKU® X Dragon Life
Part.1
この本の全13章。
アサク伝X真龍の魂
原作: 劉明昆
訳者:ZiON
あらすじ
神説年暦36772年
『神説大陸』の地表にある『人間界』『妖精界』『幻獣界』に、緑色の『鏡返ノ核』が出現し始める。毎回の出現場所が不定、中から核を守るための小さな魔物が同時に現れる。出現して24時間後赤色に変化し、半径一キロあたりにて『逆時震盪』でエネルギーを放つ。その力によって時間が過去へN年分に巻き戻し、そしてより強い魔物と、核を守護する『鏡返核獣(ミラーコア獣)』が召喚される。一つの『鏡返ノ核』に一回しか『逆時震盪』が発動しない、が、コアが出現するだけで周囲にいる動物や魔物の狂暴化を引き起こす。
『鏡返ノ核』の出現頻度が約3~7日、現在、コアを破壊する方法が見つかっていない。
『逆時震盪』が発生すれば、半径一キロの範囲内で過去へN年分のタイムリープが起こり、有機物でも無機物でも時間がN年分巻き戻される影響を受ける。例をあげるとつまり、「その場にいる人間はそのN年分若返る」という、実際の存在時間がNより少ない場合は、存在ごと消えることになるが、その範囲から出ると元通りに戻る。単なる時間の巻き戻しではなく、コアを守る魔物も多く出現するのと、そのN年前に存在していた者も一緒に現れるが、魂の持たない攻撃的なゾンビになってしまう。それでも、亡くなった人に会いたい人にとってはどうしても、期待を持ってしまうことでしょう。
魔物による破壊と、どれくらいの時間が巻き戻されるかは予測不能なため、誰も予兆が出る時に影響範囲内にとどまらない。『逆時震盪』が起きれば、逃げるしかない。
神説大陸に存在する種族の中で唯一、『逆時震盪』に影響されないのは精霊族だ。そして、『鏡返ノ核』は精霊界にだけ出現しないと言われている。理由こそ不明だが、『逆時震盪』に影響されない絶対的な防御力を持つ精霊でも、コアを破壊する能力がなく、魔物の出現を阻止するのには封印しか手段がない。
精霊聖王の命令により、『精霊界』光族の封印士・アサクとその仲間たちは、『鏡返ノ核』の出現場所を予測し、『逆時震盪』を測れる【不帰ノ羅針盤】を手に、“『逆時震盪』による危害と大量に出現する魔物の原因・『鏡返ノ核』を封印すべく”と、世界へと旅立つ。
第一章:封印士アサク(Action Chapter)
神説年暦36722年 8月12日 月曜日 午後三時
人間界の『フィル王城』の西南方向にある小さな村『エデンの村』では、『鏡返ノ核』の出現によって、村人たちを撤退させるべく、フィル王城から発遣された軍隊が、人々を守るため魔物と戦う。コアが赤色に変化し始め、残り時間30分あたりで、『逆時震盪』による大量の魔物に備えるため、軍隊が戦線を下げて村の外に包囲網を張ろうとしたその時、布陣の手前に急に『折畳ノ廻廊』が現れ、中から青い服に白マント、【聖印短劍】を持つ魔法使いらしき若い男と、その隣にピエロのようなぬいぐるみと、羽をもつ獅子、そしてかわいらしい女の子が一緒に出てきて、そのまま村へ向かっていく。慌てて止めようとする兵士に、男がこういう。
アサク「俺は精霊聖王のご命令により『鏡返ノ核』を封印すべくここにきた精霊光族の封印士、名はアサクだ。あんたたちみたいな役に立たない小物は早くどっかに逃げるんだな」
兵士 「な、この無礼もの!」
となりに立っている女の子がアサクにストレートを一発かまして、礼儀正しくこう言った。
イリヤ「精霊土族の猛獣使い・イリヤと申します。兄のご無礼をお詫びいたします。こちらの軍隊をお率いになっている将軍様はどなたでしょうか」
この時、将軍らしき男が布陣から出てきて、礼儀正しく挨拶をする。
スタール「精霊界からのお力添え、感謝いたします。俺はフィル王国軍団団長・スタールと申します。どうかコアを封印し、危害をお治めくださいませ」
イリヤ「村にはもう全員撤退しましたでしょうか」
スタール「ええ、全員撤退させました」
アサク「よし、なら安心して暴れるんだな!」
そう言って、ピエロのようなぬいぐるみと羽をもつ魔獅子を連れて村へ駆け込んで、魔物を戦うためにコアへと前進する。
イリヤ「イリアは魔獣の狂暴化について調査するために来ましたの。コアの影響で普段おとなしいものでもとても攻撃的になってしまいますので、どうかお気を付けてください」
イリヤはスタール団長へ一礼してからアサクに続けて村へと入った。
大量の魔物が襲い掛かる。アサクは【聖印短劍】で迎え撃つ。【聖印短劍】に切られた魔物はすべて封印術によって身動きを取れず、そしてその属性の力を短剣の中へ吸い込んで蓄えることができる。ほかの物に触れても同じ効果で、例えば石なら土属性の力を吸い込むことができる。
アサクが魔法を発動するのには、左手に正三星陣、右手に逆三星陣を放ち、吸収した属性の力を手の魔法陣に付与すれば、陣魔法で攻撃できる。敵が複数の場合は逆三星陣で拡散式の魔法を、一点攻撃する場合は正三星陣で集中式の魔法を発する。だが陣魔法の威力は、吸収した属性の力強さで決められる。
イリヤは【愛のムチ】で戦う。このムチに叩かれると、悪の魔獣は浄化され、正常の魔獣ならおとなしくなって攻撃してこなくなる、イリヤの友達になって一緒に戦ってくれることも。
コアに近づければ近づくほど敵が強くなり、アサクが一気にコア近づけることを決めて、【聖印短劍】をしめて、ピエロのようなぬいぐるみへ叫ぶ。
アサク「来い、ゴーストカード! 【日輪ノ剣】へ幻化してくれ!」
ピエロのぬいぐるみが【日輪ノ剣】へと変身し、剣身から太陽のような輝きを放つ。アサクがこの神剣を振りかざし魔物を迎え撃つが、日の光に当たらないところに入ってしまう途端に、剣の輝きが弱まり、力を失っていく。この時に剣からゴーストカードの声が発した。
ゴーストカード「だめです! 光のないところだと【日輪ノ剣】は力を失ってしまいます! もうすぐ日が落ちます。早く片付けないと!」
アサク「わかってる! すぐ片付けるよ」
アサクが魔獅子の背に飛び乗り、コアへ駆け込む。もうすぐ赤くなるコアを前にして、突然、どこか赤子の鳴き声が聞こえた。声を辿ってみると、コアのすぐ近くにある民家の隅っこに隠れている、赤子を抱えている若い女を見つける。
アサク「やばっ! 間に合わない!」
そう言って、アサクが若い女を、イリヤが赤子を抱き上げて、すぐ村の外へ出ようとしたが、時はすでに遅く、『逆時震盪』が起きてしまった!
強烈な震動波が拡散し、周りの景色も変化し始めて、女は塵となり消えていく。なのにまぜか、イリヤが抱えている赤子はなんの変化も起きなかった。驚きながらもイリヤは悲しく叫ぶ。
イリヤ「みな離れたって言ったのに! なんで!」
アサクが懐に入れてある【不帰ノ羅針盤】をみて、巻き戻された時間はちょうど80年。ゴーストカードがアサクに先にコアを処理しないと危害が広がると進言した。イリヤに赤子を守って村から離れるように指示するが、なぜか赤子が起きてからアサクにすっかりなついて、抱いてもらわないとすぐ泣き出す。仕方なく赤子をおんぶしてコアの封印に手掛けるアサクは、イリヤにお父さんって揶揄された。
アサク「あーもう、うるさい!」
赤子がその怒鳴りで泣き出してしまい、二人が同時に人差し指を口の前にかざして「しー」って言ったらまた静かになった。
アサク「コアを守護する魔王が出てきたな、とどめをさしいこう。さっさと任務を終わらせて帰ろうぜ」
このコアの守護魔王が巨大な食人花で、毒をもつ粘液とつるで攻撃してくる。アサクは行風術を使って攻撃をかわしながら飛んでくるつるを切るが、なかなか近づけてとどめをさせないでいる。
奇妙なことに、赤子は戦いの真っ最中でもまったく暴れず泣かずに、すごく静かだった。
イリヤがさき手懐けた短足イノシシを乗って攻撃を試みるが、魔王が強すぎて逃げ回ることしかできない。
この時にもう日が落ちてすっかり夜になってしまった。
ゴーストカード「やばい! もう日の光が――」
そう叫んですぐ【日輪ノ剣】からもとのぬいぐるみの姿に戻ってしまった。アサクはやむを得ずに【聖印短劍】で迎撃する。
アサク「くそ! 【聖印短劍】じゃ効果がない。吸収した属性の力が弱すぎる、もっと大きな炎じゃないとこいつを燃やせない!」
そして魔獅子に向かって叫ぶ。
アサク「俺に炎の攻撃を三回してくれ!」
魔獅子は宙返りして距離を取り、アサクに向かって、口から巨大なファイヤーボールを吐き出す。
アサクは左手を高く上げて手のひらをかざし、正三角形の魔法陣が魔獅子が放たれたファイヤーボールを吸収した。高いところへ跳んで、すぐ食人花の口の前に駆け込み、左手が拳に握って後ろに引き力を蓄えると、三つのファイヤーボールが一つに集中!
そして手を前にかざし、拳を開けて魔法を放つ。
アサク「正三星陣魔法! 火炎竜巻!!」
猛烈な火炎が食人花を燃やし尽くした。アサクはすぐコアの前に行き、透明な水晶で作られた箱【聖獄ノ籠水晶】を持ち出して、表面に刻み込まれている呪文で封印術を発動する。封印を行う間は魔獣がまた襲い掛かるが、魔獅子が守ってくれたおかげでみな無事だった。
眩しい光が放たれ、結界が築かれた。コアを無事封印したが、周りの景色はもうもとには戻れない、80年前のままだった。
助かった赤子を村人に渡そうとしたが、みな”あいつは悪魔の子だ”と騒ぎだして、誰も引き取ろうとしない。それは、赤子の母親が倫理を反して、父親が誰なのかを明かさずにその子を産んだからだ。赤子はなぜかアサクから離れようとしないし、仕方なく連れて行くことにしたふたり。イリヤは手懐けた短足イノシシとお別れをしてから、【折畳ノ廻廊】を起動し、二人は精霊界へ戻った。
第二章:防ぎきれないこと
神説年暦36722年 8月13日 火曜日 午前十一時
精霊王城の会議室にて会談が行われている。参加するのは精霊聖王・オデロス、オーカ将軍、ハプ司祭、精霊の姫君・ジェフロ、アサク、イリヤ、そして人間界から連れてきた赤子だった。
アサクは片足で跪いて、精霊聖王・オデロスにエデンの村でのできことを報告し、その傍らにイリヤがゆりかごに眠っている赤子をみている。
アサク「ことは以上です。聖王様」
精霊聖王・オデロスがアサクに表を上げようといい、となりのオーカ将軍に見解を求める。すると、オーカ将軍の顔がすこし赤いのを気づき、叱るように言う。
オデロス「そなたたちまさか、昼間から酒を飲んだではあるまいな」
オーカ「そ、それはその、ハプ司祭が造った酒が良すぎて、目覚ましにちょうどいいからで……」
ハプ「オーカ、おぬし……せっかくよい酒を取っておいてやったのに」
聖王オデロスがお怒りの様子で少し咳払いをしたら、周りがしんとなってしまった。それから手を一振りして、ハプ司祭がすぐ注いておいた盃を聖王に渡す。一気に飲み干してまことにうまい!と言ってからまた真顔でアサクに続けようと合図をした。
ジェフロ(不機嫌)「父上までおふざけして!まだ公務が残っているのでは」
オデロス「大事ないよ、精霊界がいつものように平和でのんびりだ」
ジェフロ(手を腰にあてて、呆れる)「もう、少しは危機意識を持たないと!」
アサクが頭を掻いてから、片手を顔に覆いて呆れていう。
アサク(独り言みたいな)「この老いぼれたち、本当に『鏡返ノ核』のことを気にしているのか」
オーカ「我々精霊界はそもそも外界のことを干渉してはならん決まりだが、大賢者聖竜王様が、『逆時震盪』が精霊しか対抗できないからと天神界の神託だといい、聖王様にエデンの村のコアを処理するよう、おまえを指名してな」
アサク「またあの陰謀家の聖竜王?やつの言いなりにならなくだって」
オデロス「天神界のお達しだ、仕方ない」
アサク「くそ……」
このとき、ハプ司祭は赤子に近づき、よく観察する。
ハプ「ふむ、この人間の赤子、『逆時震盪』の影響を受けないとは、確かに不思議だ」
同時にイリアが赤子を包み込んでいる毛布を開けてみると、毛布に<ADAM(アダム)>が書いてあて、赤子の背中に、虹紋章のバースマークがみえた。それに驚いたか、聖王がすぐ近寄って赤子の背中を確認し、オーカ将軍も続いた。
オデロス(文字ごとはっきりと)「なんと……虹、聖者」
オーカ「ではこの赤子こそが新たな虹聖者か、名は……アダム」
ハプ「アサクがエデンの村へ出向くのも奴らの計画通りってわけか。一本取られたわい」
アサク「で、どうすればいいですか。この子ずっと俺にべったりで、起きて俺に抱っこされてないと気づくとすげー泣きわめくんですよ。いっとくけどベビーシスタはいやだからな」
オーカ「待った! アサク、前の二つのコアの出現場所、覚えてるか?」
アサク「一つは妖精界の『時間図書館』で、もう一つが人間界・フィル王国東南部の『フジルス砂漠』です。二箇所ともすでに『逆時震盪』が起きてしまったから、聖王様のご命令とおりに、まだ震盪が起きてないエデンの村へいきました。時間的にいけたはずだったけど、この子を助けたため結局封印が間に合いませんでしたが」
ハプ「人間界に出現した二つのコアとも、フィル王国の近くか、どうも匂うなぁ…」
オデロス「いかん! オーカ将軍、すぐ禁衛軍を集結し戦闘態勢に入りたまえ!」
聖王の指示で、オーカ将軍がすぐ会議室から飛び出し、警報を鳴らす。
アサク「どういうことですか??」
ジェフロ「早く赤子を守って」
イリアすぐまだ眠っているアダムを胸に抱きしめた。
ハプ「これは、とんだ企みだ! 『逆時震盪』を利用し、『時間図書館』で偽りの歴史を作り、『フジルス砂漠』にて過去に存在した『ミラージュレーク』を呼び戻した。そしてこの子はやつの手駒…震盪の影響をうけないとわかっててあそこに置いた。おぬしがこの子を連れて【折畳ノ廻廊】で精霊界に戻ることで、震盪の痕跡が残り、もともとコアが侵入不可能の精霊界に隙間が生じてしまったのだ」
まさにその時、急にとどろきのような音が響いて、精霊王城が地震でも起きたように揺らいだ。
ハプ「この子が起きて騒ぎだしたら見つかってしまう。わしが深い眠りにつくように術をかけとくよ。イリア、アダムは任せたぞ。アサクは早く敵襲に対応しろ!」
イリア「了解いたしました。ちゃんと守って見せます」
アサク「そこまで深刻ですか! すぐ向かいます! ゴーストカード、魔獅子、ついてこい!」
二人の従士を召喚して、三人はすぐ音がした場所へ急いだ。着いた時には精霊王城正殿の真上に時空の裂け目ぽっかり空いてしまい、すでに大量の魔物が湧き出している!手前にオーカ将軍が禁衛軍を率いて応戦してるところだった。
アサク「なんてことだ!」
アサクはすぐゴーストカードに【日輪ノ剣】に変身させ、魔獅子とともに戦いに加わった。聖王オデロスもジェフロを連れて正殿に到着。二人の周りには禁衛軍が守りを固めている。同時に、九尾妖狐が時空の裂け目から正殿へと降りってくる。
九尾妖狐「あらまあ…ふふ、美しきあたしをこんなにも大勢で出迎えてくれたのかい、うれしいねぇ、さあ、情熱的な歓声をあげなさい」
アサク「この変態野郎!」
その時、全域空間防御を担う精霊兵士より報告が届いた。
精霊兵士「報告! 聖王様、精霊聖地にて『鏡返ノ核』が出現!」
聖王オデロスがすぐ聖地を守るようにオーカ将軍に指示し、正殿の魔物が聖地に行けないようにと一部の禁衛軍兵士を残し、後をアサクに任せて、その場を立とうとしたが……
ジェフロ「わたくしは残ってアサクに協力するわ!」
オデロス「だめだ! すぐオーカ将軍に続いて聖地へ向かいたまえ」
聖王オデロスがオーカ将軍、ジェフロとイリアを率いて正殿後方にある廊下を通り、精霊聖地へ向かう。
正殿に現れた魔物たちがアサクと近衛軍に着々と退治されていくが、なぜか九尾妖狐がまるで見世物を見ているようにびくとも動かないまま、やがて魔物が彼だけとなった。
九尾妖狐(高笑いして)「スポットライトはあたしだけを照らすものよ。どう? スーパースターみたく輝いているでしょ」
そう言って突然と手を上げ、強い衝撃波を放つ。
精霊禁衛軍を守ろうと、アサクはすぐみなを庇うように最前列に出て、全身から聖光を放ち、【獅幻神裝】を纏って九尾妖狐の攻撃を受け流した。
左従者のゴーストカードが変身した【日輪ノ剣】を手にかまい、右従者の魔獅子が変身した【獅幻神裝】を纏った姿こそ、アサクの完全なる武装なのだ。
アサク(禁衛軍に向かって)「おんたたちはもう聖地に向かってくれ、ここは俺に任せろ!」
禁衛軍兵士「了解しました!」
返事した禁衛軍の兵士たちはすぐさま聖地へと駆け付ける。
九尾妖狐「あたしは、鏡界から降臨した陰魔六将軍、名は九尾妖狐。親しくして~“九ちゃん”って呼んでもいいのよ。さすが天神界の力を得た者ね、アサク。神と精霊の融合体か、本~当、反則よね」
アサク「なんなんだおんたは! 九ちゃんとか、誰が呼ぶか! あいにくこっちは遊んでる暇ないんだな、今片付けてやる!」
九尾妖狐「さて、君ごときで、このあたしに勝てるかしら?うふふ……」
笑い声を発したと思えば、もうアサクの目の前に瞬間移動して、攻撃をかまってきた!
九尾妖狐の攻撃が思ったよりも重く、全身武装した状態のアサクでも、【日輪ノ剣】で攻撃を受け流しながら陣魔法で魔法攻撃を吸収して反撃をするが、どうも苦戦に陥ってしまう。幸い、【獅幻神裝】の防御でなんとか保つことができた。
素早く動きながら攻撃してくる九尾妖狐は余裕ありげに笑いかけてくる。
九尾妖狐「はははっ、神と融合したせいで、もともと持ってた精霊の力を失って、元素魔法が使えなくなったのね。それで受けたものを吸収して反撃に使うしかなくなったわけか。なるほど、これはこれは、神様って意地悪いねー、はははは」
アサク「なんでそこまで俺に詳しいんだよ!?」
九尾妖狐「それは~愛してるから♥だよ(ウィンク)」
アサク「気持ち悪っ!」
九本の尾が一斉に伸び、九尾妖狐がセクターなポーズを取ってこう言った。
九尾妖狐「さあ、あたしのすべての愛を乗せる、最強の一撃をうけてごらんなさい♥」
先と比べものにならないほどの莫大な魔力が九尾妖狐の体に集中していると感じたアサクは、この一撃で勝負がきまるとわかった。
アサク(テレパシーでゴーストカードと魔獅子に)「あれを使うしかない」
ゴーストカード(テレパシー)「マスター、本当に使いますか? まだ完全に使いこなせてないのに、発動した後力が抜けて、いつ回復できるか分からないのですよ!」
魔獅子(テレパシー)「でも確かにそうするしかなさそうです。自分ももう攻撃を受けきれません。まずはやつ倒すことを考えましょう。そのあとは自分たちがマスターを守ります」
心で会話をかわす僅かな間に、九尾妖狐はもう力を整えて、技をぶつけてくる!
九尾妖狐「九重狐撃・滅骸破!!」
まさに同時に、アサクは宙返りして背中から天使と精霊の翼が生えてきて、【七属性ノ鍵】がアサクを中心に飛び回り聖光を放ちながら、七本の巨剣となる。
アサク「俺にはまだ神の力がある! 七鍵衝殺陣!!」
互いの大技が宙にぶつけ合い、九尾妖狐が避けきれずに重傷を負い、間一髪で時空の裂け目を通って鏡界へ逃げ帰って、あまりの強力で精霊王城もほとんど壊滅してしまった。
ゴーストカードと魔獅子が変身を解いてもとの姿に戻り、アサクも技の影響で全身の力が抜けてしまって、意識はちゃんとしてるが、もうまったく動けない状態だ。魔獅子はアサクを背負ってゴーストカードとともに精霊聖地へ向かう。
これで、数万年以来一度も侵入を許したことがないと誇る精霊界も、正式に破られてしまったのだ。
精霊聖地に着くとそこに『鏡返ノ核』が中央の祭壇に現れていて、聖王オデロスが部下たちを率いて湧き出している魔物たちと戦っている姿がみえたが、すでに力が残されていないアサクには何もできない。
アサク「どうしてハプ司祭が、早くコアを封印しないんだ?」
第三章:永凍絶界
神説年暦36722年 8月13日 火曜日 午後二時
精霊界で最も重要な場所『精霊聖地』に、『鏡返ノ核』が出現、ハプ司祭がコアの近くにいながら、魔物ばかりかまっていてコアを封印しようとしない様子。
魔獅子がアサクをハプ司祭のとなりまで連れいった。
アサク(虚弱)「どうしてすぐコアを封印しないんですか。【聖獄ノ籠水晶】をくれたのはあなたなのに……」
ハプ司祭「【聖獄ノ籠水晶】は聖竜王が天神界から持ってきたもの、おぬししか使えないといいおった。だから、コアを封印する任務をおぬしに与えたのだよ」
アサク(虚弱)「そんな……俺はもう、【聖獄ノ籠水晶】を発動する力も残されてない。まさか『逆時震盪』で精霊聖地が破壊されるのをただ見るしかできないというんですか」
ハプ司祭「とにかく休んで、少しでも回復に努めるのじゃ」
この時、イリアが泣きながらこちらに走ってきた。
イリア「うう……黒マントの男にアダムを奪い去らわれてしまいました。イリアでは全然太刀打ちできなかったの。ごめんなさい、イリアのせいだわ、どうしよう……」
アサク「あなたは悪くねえよ、もう泣くな」
ハプ司祭「精霊界に来てアダムを奪うことも、やつの計画の一環なんじゃろうな」
オーカ将軍が精霊禁衛軍を率いて攻撃の陣を組んでコア周辺にいる魔物たちに反撃を繰り返し、聖王オデロスがコアの真上に雷撃の術をかけてコアを打ち砕こうとするが、まったくの徒労だった。
この時に、強い黒き光が聖地の高台から放て時空の裂け目を作り、その中から黒竜に乗っている騎士の姿が現れた。彼は響き渡る声でいう。
フィリップス「俺様は陰魔二将軍、フィリップスだ。鏡界を代表し、正式に精霊界に宣戦布告を告げる!」
このフィリップスと名乗った黒竜を乗る騎士から放たれる特殊な魔力に、ただならぬ恐怖を感じたかのように、周りの魔物たちがみな身動きがとれなくなっている。
アサク・オーカ「これは! 失踪した風族の精霊・サルの霊力!?」
アサク「どうしてあいつから精霊の力を感じるんだ!」
オーカ「いや、正しくは風属性の精霊の力と闇属性の魔力が混ざり合っている強大の力だ! この精霊界では相手になれる人いないかもしれん」
オデロス「……」
フィリップス将軍が手を振ると、黒竜から強い竜巻が襲ってくる。精霊禁衛軍軍団の大半が竜巻の勢いに耐えきれず吹き飛ばされ、何人か苦労して防御術を立ち上げて対抗しようにもあまり効果が見られない中、なぜかジェフロにだけまったく影響がなく、すこしもダメージを受けていない。その様子をみて、聖王オデロスはすぐみなに指示をだす。
オデロス「ジェフロ姫の後ろに隠れろ!」
精霊軍団が群れとなってジェフロの後ろにくっついて、ジェフロが移動すると軍団も続いてくという、なんとまあ奇妙な絵面になった。
ジェフロ「どうして私の後ろに隠れるのよ。私はあのフィリップス将軍というやからを懲らしめにいきたいの!」
そういって奔ろうとするけど、姫が動いてしまうとみな吹き飛ばされるからと、周りに止められる。
ジェフロにだけ起きるこの現象に気づき、フィリップス将軍が急に激動した様子でジェフロに駆けてくる。みながジェフロをかばおうとする時に、まさかの攻撃ではなく、フィリップス将軍がジェフロを抱き込んで強引にキスした。その場にいる全員が目の前に起きたことに驚いていると、軍団に襲い掛かる竜巻もフィリップス将軍のこの行動でやんだのだ。
ジェフロが我に返って顔を真っ赤にし、怒りと恥ずかしさが混ざり合い、フィリップス将軍を突き出して、ぱっとビンタを食らわせた。
ジェフロ「この……不届き者! この私に無理やりキ、キスするなど! 何様のつもり!」
赤くなる頬に手を当て、ガッカリした様子でフィリップス将軍はいう。
フィリップス「君は…忘れたのか……」
そしてすぐ近寄った黒竜に乗り、高く飛んで離れた。
遠くに離れていくフィリップスの後ろ姿を見て、ジェフロはなぜか、胸が悶々と締め付けられる気がした。指で先強引に奪われた唇を撫でてみると、涙が勝手に流れてくる。
ジェフロ(心の声)「この悲しい感情はいったい……?」
フィリップス将軍が精霊軍団の表に戻り、大声で言い放つ
フィリップス「精霊界の最強のものを出してこい!」
すると、オーカ将軍が陣から高く上へ跳んで、マウントであるグリフォンを召喚して背中に乗り、フィリップス将軍と対峙する形になる。
オーカ「俺はオーカ将軍じゃ。精霊界最強の守護者が相手してやる」
フィリップス「ほう、この時をずっと待っていたぞ。やっとオーカ将軍とやり合う機会がきたか」
オーカ「一つ、疑問に答えてもらおうか」
フィリップス「ふんっ、二つとも答えてやるよ。一つ、そう、俺様そこが、かつて失踪した風族の精霊・サル。二つは……お前らが知ってるサル、もともと二人いたのだ。一人が精霊界に、一人が鏡界にいる。だが、俺様の本当の名は、フィリップスだ」
すでに弱っているアサクをちらっと目をやり、フィリップスは続いてこういった。
フィリップス「そのアサクと同じ、”ダブルフェース”をもっている」
オーカ「なんだと!」
アサク(心)「”ダブルフェース”……ってなんだ?」
この時、ゴーストカードがフィリップス将軍が身につける剣をみて、慌ててアサクに話しかける。
ゴーストカード「大変です。あの人、【月輪ノ剣】を持っています!」
アサク「そんな、まさか」
ゴーストカード「僕のセンサに間違いはありません。なぜなら僕と【月輪ノ剣】は、セットのゴーストカードだからです!でも、なぜあの人が【月輪ノ剣】を持っているんでしょうか」
フィリップス「国としての挨拶はここまでにしょう。そろそろ戦いを始めようか、まずは……」
フィリップス将軍が指を鳴らすと、精霊聖地に現れたコアが急に色が変わって、『逆時震盪』を引き起こす状態になった!アサクを含めて精霊族の全員が、自分の目を疑わずにいられない!
アサク「あいつ! 『逆時震盪』を加速させやがった!!! 早くコアを封印しなきゃ!」
でも依然と体力がもどらないままのアサクは、魔獅子の背中から降りる気力もない。
アサク(魔獅子に)「コアに触れるように、近づけてくれ」
魔獅子は指示に従ってコアのすぐそばまで近づけて、ゴーストカードがアサクの右手を支えて、コアに触れた。触れた瞬間に、コアの色の変化が明らかに遅くなったものの、アサクが冷や汗をかいてひどく苦しい表情をしている。
ハプ「よせ、アサク。それでは封印は無理じゃ、ただの時間稼ぎにしかならんし、そのままだとおぬしが力尽きでしんじまう!」
アサク「ただの時間稼ぎでもいい、もう、今の俺にはこれしか…」
するとイリアが自分の手をアサクの手に重ねた。
イリア「イリアも、お兄さんと一緒に精霊界を守ります!」
アサク(頭を少し下に向いて)「ああ」
オーカ将軍がグリフォンに乗ってフィリップス将軍へ突撃をかける。二つの世界での最強戦力を持つ男たちの対決は激しく繰り広げられて、交わる攻撃の震動波で近くにいる魔物も、一騎打ちを見守る精霊軍団も痺れさせられて、ただその場に動けずにいた。
長い戦いとともに時間が過ぎ去り、アサクもそろそろ限界を迎えてしまう。
フィリップス(オデロスに向かって)「精霊聖王よ、一つ教えてやろうか。この【鏡返ノ核】に設定されたタイムリープの時間は、ちょうど1000精霊年前だよ(人間界約41年)! そう、その精霊八大族の時代に!」
フィリップス将軍の言葉で、精霊族のみなが一気に顔が青ざめた。
オーカ「好き勝手にはさせん。混沌極まりないの1000精霊年前などに戻ってしまったら、今の世界線の神説大陸の全面的壊滅を招いてしまう!」
オーカ将軍が奥手の” 圓気裂衝砲”を発動しようと同時に、まさかのフィリップス将軍も、同じ大技をかけて決着をつけようとした。
オーカ「ほう、おまえは確か、俺のまなでしの精霊界のサルだな!」
が、それを聞いたフィリップス将軍はただ微笑んで、答えようとしなかった。
二つの技がぶつけ合うと同時に、アサクとイリアの力ももうコアを抑えることができなくなり、コアが鮮やかな赤色を放ち、『逆時震盪』はまさに引き起こされようとしていた時に。
オデロス「精霊界の王として、精霊界をいまここに壊滅させるわけにはいかん。すべての空族精霊よ、集結し伝送陣を発動せよ!」
空族精霊たちがすぐさま伝送魔法を発動する。
オデロス(オーカ将軍とハプ司祭に向かって)「精霊界を守りたまえ!」
オーカ将軍とハプ司祭はすぐ聖王オデロスのもとに駆け付けた。
ハプ(アサクに向かって)「いけ! できるだけ遠くへ逃げるのじゃ!」
聖王オデロスが手のひらに特殊のトーテムをかけると、トーテムが一匹の鷹となり、地中に向かって飛び潜った。そしてオーカ将軍とハプ司祭に頷きで合図をして……精霊界最大な封印術を発動する。
オデロス・オーカ・ハプ「永凍絕界!!」
『逆時震盪』が始まる頃に、空族の伝送魔法も発動した。
フィリップス「くそ! 精霊界ごと時間を凍結しようだと! 俺様はこんなところに閉じ込められたりはしない!」
そういってすぐ時空の裂け目を開けたが、ジェフロを一目みてから裂け目に入って姿を消した。
『逆時震盪』は永凍絕界によって止められてが、同時に伝送陣も停止してしまい、すべての精霊を伝送することはなく、アサクは幸運にも、伝送で逃げることができた。その瞬間に、ハプ司祭の声が聞こえた。
ハプ「精霊界を救うのには、精霊女王アランダを見つけるしかない。頼んだぞ、アサク」
アサクは涙が止まらないまま、伝送通路に入り、そのまま気絶した。
この戦いの末、精霊界の時間は止まったままになり、誰も入ることができず、そして、誰も出られなくなってしまったのだ。
第四章:人魚之淚
神説年暦36722年 8月19日 月曜日 午前十時
目覚めたアサクが初めに聞こえたのが、ゴーストカード、魔獅子とイリアの三人の声だった。
ゴーストカード、魔獅子、イリア「よかった!」
ゴーストカード「マスター! やっとお目覚めですか!」
イリア「もうーお兄さん! 二度と目覚めないかと心配したんだから!」
アサク「俺は……大丈夫だ。ここどこだ?」
ゴーストカード「僕たちは幻獣界の人魚国に伝送されたのです。女王様がこのお部屋を手配してくださいました!まさか一週間も眠り続けるとはな」
周りを見渡してみたら、さんさんと輝く日の光が水を通して照らしてるとても暖かい部屋だが、どう見ても女性の部屋だ。
ゴーストカード「人魚国には女性しかいませんからね」
アサク「ええ……」
アサクの身の周りにたくさんの花が飾っている。
アサク「で、この花はいったい……」
ゴーストカード(肩を軽くすくめてニヤっと)「マスターのファンたちから送られてきたものです。もう人魚国丸ごと虜にしちゃってるくらい大騒ぎですよ。お見舞いといって花を何度も持ってくる子もいます。なにせ女王様が自ら『美しき眠りの精霊王子』という異名をつけちゃうくらいですからね……」
魔獅子が顔をそらして笑いをこらえている。
そのとき、外から雑踏とした人の声がしてきた。ゴーストカードが、もう起きたってバレたら大変な目に合うから、早く寝たふりをするようにとアサクに合図し、ぬいぐるみのふりをした。アサクが横になって寝たふりをすると、やはり十何人の人魚の女の子がプレゼントと花をもって部屋に入ろうとする。魔獅子がすぐ姿をけして入口を塞ごうとしたが意味がなく、女の子たちが部屋に駆け込んできて、祝福を込めてアサクの頬にキスして、わいわいとはしゃいでからやっと部屋をでた。
皆出た後、アサクは起き上がり、キスされた頬を少し撫で顔を赤くして、満足しそうに笑った。それをみて、隣のイリアは不機嫌そうに口を尖らせた。
ゴーストカード(アサクの頭に一発殴って)「しっかりしなさい!」
アサク「俺見世物じゃねえし。早くここを出て情報を探そう」
イリア「お兄さん今や『美しき眠りの精霊王子』ですから、そのまま外にでると騒ぎになっちゃいます。イリアが変装して差し上げますわ」
人魚国は結界によっと海の中に沈んでいる王国で、結界の中なら、地上と同じように呼吸ができるところ。
この日、大通りに変な歩き方をする一人の人魚(?)の女性(?)がいた。そう、それはまさに、髪型を変えて化粧もし、方にピエロのぬいぐるみを乗せたメイド服姿のアサクだ。その隣に人魚に成りすましたイリアと、術で姿を消した魔獅子。
アサク「なんで俺が女装しなくちゃならねえんだよ! 不格好だし、下スースーするし!」
イリア(笑いながら)「パンツを履かないからでしょう」
アサク「女のパンツなんてぜってー嫌だ!」
ゴーストカード「こうでもしないと、街中で正体ばれたら、何千何万の人魚の女の子が寄せてきますよ」
魔獅子「さすがにそんな大勢は止められませんな」
アサク「ここ一体どうなってんだよ。空気もすごく濁ってる気するし、風もない、なんか変な感じ」
ゴーストカード「人魚国は昔からとても排外的で、特に同じ幻獣界の百獣国とは敵対関係です。僕も魔獅子も百獣国の民なので、気付かれないようにしないといけません。人魚国は精霊界との関係がとても良いと聞きます。それで、こちらに伝送されたかもしれません」
二人が会話している間に、イリアがすれ違った天使魚と交流し始める。
アサク「魚と話してんの?」
イリア「イリアはすべての生き物と意識疎通ができるのです。かわいい子をみたんら友達になりたくなるんですよ。」
アサク「俺はゴーストカードと魔獅子としか話せねえから」
この時、向かいに何人のメイドを連れて歩く貴婦人らしきの女性がアサクをしげしげと観察する。今にもバレたかとはらはらする二人だが……貴婦人はイリアを眼中にない様子でアサクに話しかける。
貴婦人「あら、ちょっと胸が足りないけど、なかなかじゃないの~あなた、名は何という?どちらの使いなの?」
アサク「お、おそれいります。あ、アクリアといいます。えっと、マダムメールに仕えております」
貴婦人「なんと! あなたのような美人が、あのメールに仕えてるなんて、もったいないわ!」
貴婦人すぐ懐からパールを十個取り出してアサクに渡してこういう。
貴婦人「はい、持って、これは前金よ。すぐあのばばあのところを出て。明日からヴィタリス公爵邸に来なさい」
勝手に言い終わると、パールを手にしてポカンとした顔のアサクたちをお構いなしに、メイドたちを連れてその場を去っていった。
アサク「おっぱい足りないとか……」
イリア「アクリアって……ははははは~女装でもお気に入りされちゃって、すごいですわお兄さん!しかも、デタラメに言ったのに、まさか本当にマダムメールがいるなんて、はははは」
となりにいる魔獅子がもう笑いすぎて腰がぬけそうだ。
アサク「笑う場合か! 大事な任務があるんだぞ! コアがどうなってるわかんないし、ハプ司祭が精霊女王を見つけて精霊界を救えと俺に言ったんだ。メイドごっこしてられるかつうの!」
ちょうどおなかが鳴ったから、近くのレストランが見えて、とりあえず腹ごしらえをしようと店に入った。イリアが天使魚とバイバイして、アサクと一緒に一番目立たない隅っこの席に座ると、メニューに目を通す。
アサク(メシューを見て)「ワンセットでパール一つ!?」
ゴーストカード(すぐアサクの口をふさぐ)「しー、大声出さないでください。嫌なら女王様が用意してくださった部屋にお戻りになれば?なんでも使い放題ですよ」
アサク(プルプルと)「ぜってーやだ。(ちょっと恥ずかしく)まあ女の子にモテるのは悪い気しないけど…」
イリア(一発殴って)「お兄さんのスケベ!」
店員「お決まりですか」
アサク「セットを四つくれ」
店員「お二人でそんなに? 本当にたべられますか?」
アサク「大丈夫。食べられるよ」
店員「かしこまりました。ではパール四つ、いただきました。すぐご用意いたしますね」
食事が運ばれたら、アサクは飲み込むようにパクパクと食べて、ゴーストカードと魔獅子はテーブルの一角にコッソリと食べた。
アサク「俺たちはやく人魚国から出るべきだと思う。百獣国へ行って俺の友人のブラッド国王に助けをもとめよう」
魔獅子「そうはいっても、人魚国では【折畳ノ廻廊】の使用を禁止してるから伝送は無理です。地上の百獣国へ行くのには連結通路を通らなければならないが、もちろん警備がつけてるから、人魚女王の許しがないと通してもらえないんじゃ…」
イリア「それに、何の挨拶もなしに消えるなんて、失礼極まりないことですわ。ここはやはり一度女王様にお礼を申し上げに謁見をした方がいいとイリアは思います。」
ゴーストカード「人魚国と精霊界とは交流がありますが、わざわざ『美しき眠りの精霊王子』なんてマスターの存在を宣伝することに、なにか良からぬ意図を感じます。」
アサク「でもなぁ、戻らないとすると、金を稼がなきゃだな……」
イリア(笑いながら)「お兄さんにメイドになって、イリアたちを養っていただくしかほかありませんね」
ゴーストカード・魔獅子「そうですね」
アサク「なんで俺ばっかりー」
楽しい会話の中で、誰もすでに人魚兵士に囲まれたことに気づかなかった。
人魚兵士「精霊界からきた高貴なる友よ、ご相談があるので王城へと、女王陛下直々のお誘いでございます。」
アサク「あ、見つかっちゃったか」
人魚国王城へ移動する途中でも、熱心のファンたちが道の両サイドを囲んでアサクに“精霊王子さま、愛してる”なんて歓声を上げていた。
夜の人魚国王城にて、案内された正殿では、人魚女王が王座に座っていて、アサクたちの到着を待っていた。二人は一礼する。
アサク「女王陛下、精霊界のアサクと申します。貴国に来たのはその、事故によることでして、どうかお許しください」
ミカナ「わたくしが人魚国女王・ミカナと申す。付き人の二人も、姿を現すがよい」
ゴーストカードと魔獅子は一斉に術を解いて現し、女王に跪いて挨拶を。
ゴーストカード・魔獅子「ご無礼をお許しください」
ミカナ「よい。状況はわかっている。皆のもの、もう去るがよい」
そして正殿には、アサクたちと女王だけが残っている。
ミカナ「わたくしに着いてまいれ」
女王がアサクたちを宮殿にあるガーデンの一角へ連れてきた。
ミカナ「静かに見ておれ、そして何があっても、アサク、わたくしに合わせておくれ」
どういう意味かさっぱりだが、アサクは了承した。
この時、ガーデンに若い女性が歩き出て、上から真っ白な髪をした精霊らしき男が、女性の前に舞い降りてきた。二人は愛情深くに見つめ合い、男が貝殻とクリスタルで飾った花束を取り出して、女性に話しかける。
白髪の男「人魚姫・ユリア、どうか、俺と結婚してくれ」
ユリア(首を振りながら)「フルフィ様、ごめんなさい。婚約はお母さまにお許しを請わなければ、お約束できませんの」
白髪の男(手を引き)「ならば駆け落ちだ!」
ユリア(もう一度首を強くふる)「私もあなた様をお慕い申し上げておりますが、そのようなことは許されませんわ」
フルフィが強引にユリアを連れて行こうとすると、ミカナ女王が影から出た。
ミカナ「この無礼者、娘からその手を離し、今すぐ立ち去れ!」
フルフィ「女王だからって俺が怖気づくとでも思うのか。本気で暴れたら、この人魚国では俺に勝てるやつなんかいないぞ」
ミカナ「さぞ傲慢とみえる。まあ確かに、わが人魚国は、強いおのこを国王にし国を守ってもらう必要があるが」
フルフィ「はは、それって俺たちの婚約を認めるってことだろう?」
ミカナ「国王は実力と美しさを備える随一のおのこでしかなれぬ」
フルフィ「それはそれは、お褒めに預かり光栄だ、女王陛下」
ミカナ「否、その資格があるのは、そなただけではない。最近王国にいらっしゃった『美しき眠りの精霊王子』が、そなたより容貌が優れて、国民に愛されているのだ」
そう言って、アサクが隠れている物陰に指をさした。
アサクは仕方なく出てきて、どうにもかたくるしい感じで言う。
アサク「俺こそ、真の国王になれる精霊王子だ。貴様、俺をみてさっさと恥じ入って消えるといい」
フルフィ「ならばやってみようじゃないか、誰が勝つか定かではないぞ。な?精霊族のアサク」
アサク「! なんで俺を知ってる??」
フルフィ「……」
ミカナ(一度手を叩く)「もうよい、口喧嘩はおよし。女王たるもの、公正公平でなくてはな。ならば、正式に試合を行うことにしよう。勝つほうが、ユリアの夫となり国王になる。」
アサク「なんだって!?」
フルフィ「のった! いつだ?」
ミカナ「三日後、人魚国のコロシアムにて。」
ユリア「お母さま! なぜそのような勝手な約束を……あんまりです!」
悲しむユリアは泣きながら走っていった。
フルフィ「首洗って待ってろ」
そして飛び立って夜の空に消えた。
アサク・ゴーストカード・魔獅子「はめられた……」
女王は静かに頷いて微笑みをみせた。
正殿に戻ると、アサクがトンと床に座り、とても不機嫌な様子だ。
ミカナ「すまなかった。がしかし、それも無礼を承知で仕方なくしたことなのだ。なにせ、人魚国にはもはや幻獣であるあやつを止めるのに十分な力を持たぬからのお」
アサク「幻獣?フルフィのことですか、女王陛下」
ミカナ「いかにも。あやつが幻獣界百獣国『幻化部族』狐の一族のもの。人魚の民は決して百獣国のものと結ばれてはならぬのだ」
魔獅子「今の幻獣界では三大国が均衡の敵対状態にあります。ゴーストカードと自分も、囚われてないだけでも幸いってくらいです」
アサク「でも、人魚国って軍備がそこまで弱まってますか。それに二人が愛し合ってるのなら、別に硬く掟を守らなくても」
女王が立ち上がり、王笏で王座の真上を指すと、天井が突然崩れて、その奥にあるのは……
アサク「鏡返ノ核!? しかももう真っ赤で……すでに震盪が発生した!」
すぐ【不帰ノ羅針盤】を取り出して、巻き戻された時間を測るが、なんの変化も見られない!つまり、人魚国が『逆時震盪』の影響を受けなかったことになるが、ありえない。一体どういうことだろうと、アサクは驚きを隠せない。
その時、大量の魔物がコアから湧き出して、みなすぐ戦闘態勢に入る。その中の一匹が女王に襲い掛かる。
イリア「陛下! 危ない!」
驚くことに、魔物が女王の体を触れることなく、そのまま通ったのだ。
ミカナ「心配ない。精霊アサクよ、この鏡返ノ核を封印してもらえぬか」
アサク「わかりました!」
仲間の援護でコアに近づけて、【聖獄ノ籠】で封印を成功すると、呪縛から解き放ったように、今まで人魚国を覆う濁った空気が一気に晴れた。
再び王座に座り、女王はことの真相を語り始める。
ミカナ「コアが出現したのが半年前のこと。我が人魚国軍隊の総出でも、魔物の軍勢には太刀打ちできなかった。そして、『逆時震盪』が起きたのだ」
アサク「ではなぜ時間の変化が測れなかったのですか?」
ミカナ「それは巻き戻された時間の長さが130年がゆえ。130年前、人魚国はこの深い海の底ではなく、ちょうどここから真上の島にあった。海に沈んだのが30年ほど前のこと」
ゴーストカード「てことは、震盪のせいで130年前の人魚国が今再びそこで現れたってことですか」
ミカナ「そうじゃ」
アサク「じゃ震盪の後…ここは……」
ミカナ「消し去られてしまったよ、なにもかも。今そなたたちが見るすべてが思念体だ。それでも、我々は今もこのように、ここにおる。」
左耳に飾ってる雫の形をした耳飾りを取り、女王は続けた。
ミカナ「これは人魚国の国宝・【人魚ノ涙】というもの。『逆時震盪』の際に引き起こされた全国民の恐怖と悲しみが、【人魚ノ涙】の力を発動させた。」
アサク(悲しむ)「今目の前の女王陛下も、ここにきてから見た人魚たちもみな……【人魚ノ涙】の力によって保存された魂ですね……」
イリアがもうこえずに泣き出している。
ミカナ「心優しき精霊、アサクよ。わたくしは、ユリアとフルフィの愛を、婚約を認めぬわけではない、できぬのだ。そうさせてしまったら、ユリアも民もみな、国が滅んだこと、自分がもうこの世にいないことを思い出してしまう。どうかこの秘密を、守っておくれ」
二人は涙を流しながら頷いた。
ミカナ「芝居でもよい。フルフィを破り、ユリアと結婚し新たなる国王になって、民に希望を与えてやっておくれ。そしたら【人魚ノ涙】も役目を遂げ、人魚国は幸せ満ちる中で消える。これがわたくしの最後の願い、手伝ってくれるかい」
アサクは黙ったまま頷き、イリアが王城に響き渡るくらい大泣きをした……
三日後。
人魚国のコロシアムは人で賑わっている。ほぼ全国の人がここに集まって、人魚の姫君の夫を決める試合を楽しみに待っているのだ。
用意を済ましたアサクはゆっくりと、会場へ続く廊下を通り、コロシアムに入る。
第五章:幸せの微笑み
神説年暦36722年 8月22日 木曜日 午前十時
ほぼ全国の人が集まったコロシアムでは、熱烈な歓声が上がっている。今日の試合で、ユリア姫の夫となる、新たなる国王が決まるのだ。みなの期待の中で、試合が始まった。
アサクとフルフィはリングの中央に立っている。すでに対峙する二人だが、表情から気持ちの差がうかがえる。今にも暴れ出しそうに興奮しているフルフィに比べて、アサクはどこか悲しみを漂う感じだ。アサクが女王に一目をやると、女王が軽く頷いた。その左には泣き止まないユリア姫に、右がイリアが座っている。
法螺貝を吹き鳴らす音がコロシアムに響き渡り、試合開始!
フルフィが手にエネルギーで形成された槍で襲い掛かり、アサクはゴーストカードと魔獅子の力で武装状態で構える。【日輪ノ剣】と【光ノ槍】がぶつかり合い、火花を放つ。一進一退の攻防戦はどちらも譲らない気合だ。この時、フルフィが“光剣魔法”で攻め寄せてきて、驚いたアサクはすぐ左手のシールドで防御した。
アサク「! 見間違いじゃねえよな、あれは俺の光剣魔法だよね?」
魔獅子「はい、確かに、光剣魔法です」
フルフィ「あれ、おかしいな。アサク、お前魔法が得意じゃなかったっけ?なんで剣ばっかり使うんだ?魔法はどうした?」
アサク「う……」
ゴーストカード「マスター! このフルフィ、なぜか懐かしい気がします。きっと僕たちが知ってるものです。」
フルフィ「面白くなってきたな。んじゃ、遠慮なくいくぜ!」
手のひらからどんどん光剣魔法を打ち、同時にアサクに向かって突進して【光ノ槍】を突き刺す!
アサクは右手に持つ【日輪ノ剣】で【光ノ槍】を受け止め、左手に正三星陣魔法を自分に向かってきた光剣を吸収しようとしたが、三発までしか容量がなく、やはり何発はくらってしまった。そして体を捻り三星陣魔法“極光聖破”を出した!この攻撃を予想できなかったフルフィは間一髪でこの攻撃を避けたが、余裕を与えずに続いて【日輪ノ剣】を振って出された“陽輝閃撃”の挟み撃ちについに負傷、慌ててアサクとの距離を引き離した。
フルフィ「やるじゃないか、でも光属性の魔法攻撃は、同じ属性の俺には効果が出ないぞ。吸収での反撃だけじゃ、俺を倒せない!」
そういって、真っ白な長い髪を持つ精霊の少年の姿が歪み、巨大な白いキツネと変身した!そして周りに同じく白いコギツネが何匹も一緒に現れた。
アサク「うっ、俺キツネ苦手なんだけど……」
コロシアムに悲鳴があちこちから聞こえてくる。人魚国の人たちが逃げ回り、愛する人が異形のものに変貌したのを目の当たりにしたユリアは恐怖で戸惑っていると、これそこがフルフィの真の姿だと女王に告げられ、騙されたと思わず涙がこぼれる。
巨大な体と尾を駆使して攻撃してくるフルフィ。魔法による攻めも止まらず “星雲貫通銃”を出した時、アサクはゴーストカードと魔獅子を離して、両手同時に正三星と逆三星陣魔法を発動し、フルフィが放つすべての光の矢を吸収した。
空中に高く飛んで、両手の手のひらを合わせて、左には正三星の陣、右には逆三星の陣、天地印結!両手の陣魔法が一つになり、光の六星陣魔法を放つ!!
アサク「霸・極光殺陣!!」
全方位からの光剣がフルフィに襲い掛かった。同じ属性だと効果が弱まるが、無数の剣陣でフルフィがバランスを崩したそのすきに――
アサク「こい!【日輪ノ剣】!」
ゴーストカードが変身した【日輪ノ剣】を右手に握って、フルフィの頭の上に飛び乗り、剣のさきを脳天に打ち込みとする時、魔獅子が突然アサクを止めた。
アサク「魔獅子?」
ゴーストカードも変身を解けてアサクにやめるように願った。
アサク「なんで止めるんだ?」
ゴーストカード「フルフィが誰なのか、まだわからないのですか、マスター」
その時、力尽きたフルフィが倒れて、本当の姿――一匹の小さな白いキツネに戻った。
イリア「かわいいですわ!」
ユリア「その姿なら、いいかも……」
女王の睨みで二人はすぐ口をつむいだ。
フルフィ(アサクに跪いて)「強きものに従いしもべとなりて、われここに契約を結ぶことを誓う」
そしてフルフィの体が無数の光の粒子になり、アサクの手のひらに集中すると、ゆっくりと槍の形になった。
アサク「これは…【光ノ槍】だ! 俺が小さな頃に失くしたあの【光ノ槍】だ!」
【光ノ槍】を高く掲げて勝利のポーズをすると、コロシアムに喝采が沸いた。
ミカナ「これにて、アサクを我が国の新たなる国王、わが娘・ユリアの夫となる。さあ、みなのもの、祝言の用意じゃ」
夜、用意された部屋で休むアサクたち。
アサク「あの時、精霊界の『嘯きの谷』から人魚国に流されてたんだ。で、震盪の影響で【光ノ槍】の封印が解かれて幻獣の姿を取り戻したあなたは、ユリア姫に一目惚れして、精霊に成りすまし恋人になった。」
フルフィが黙って頷く。
イリア「だからユリア姫を連れだして、最後くらい幸せになってほしいと思ったのですね。」
フルフィ「……(泣き出す)」
アサクがフルフィの手を取って言う。
アサク「あした、一緒に人魚国を幸せにしよう」
アサクの言葉を聞いて、フルフィは我慢できずに大きく泣き出した。
イリア(フルフィを抱きあげる)「泣かないで、よしよし、フルフィ、イリアとお友達になりましょう」
翌日、盛大な婚礼が行われた。華やかなヴァージンロードを歩くアサクとユリア。傍らにいるイリアの笑顔が、なぜか少し引きつっていた。
女王自らアサクに栄光ノ指輪を付けて、新しい国王の誕生を告げる時、人々は楽しい歓声を上げながら、満面の笑みでありがとうと言い、一人また一人、ゆっくりと消えた。女王がアサクの手を、ユリアがフルフィの手を握りしめ、微笑んで感激を伝えると、耳に飾っている【人魚ノ涙】がひび割れ、二人もゆっくりと姿が消えてゆく。完全に消える前に、女王がアサクにこう言った。
ミカナ「130年前のあの人魚島へ行くがよい。王座に隠してある【人魚ノ涙】を探したまえ。それは幻獣界三大神器の一つ、必ず探し出し、わたくしに届けておくれ」
アサク「届けるって、どうやって??」
女王に聞こうにももう完全に消えて、人魚国にはもう生気が少しも感じなくなって、結界が消滅するとともに、海水が入ってきた。
アサク「ヤバい! 城が水没しちまう! とりあえず地上に逃げよう!」
ゴーストカード「結界が消えたから【折畳ノ廻廊】もう使えるはずです!」
イリアがすぐ【折畳ノ廻廊】を使い、みなを伝送した。
神説年暦36722年 8月24日 土曜日 午後三時
震盪によって再び出現した130年前の人魚島に到着したアサクたち。コアがもう封印されたので、大して強い魔物がいないし、雑魚を片付けていくと、王座の下に【人魚ノ涙】を無事見つけることができた。
アサクは【人魚ノ涙】をペンダントにして、フルフィにつけた。彼はペンダントを握りしめて涙をこらえながら誓う。
フルフィ「……今度こそ、必ずユリアを守って見せるよ」
指に付けられてる栄光ノ指輪をみて、アサクが呟く。
アサク「俺、結婚しちゃったんだな」
イリア(心)「本当に結婚したわけではないのに、なぜかお兄さんが取られた気がします。イリアが落ち込む理由なんか、ないはずのに、この気持ちは……?」
イリア(涙目でアサクに抱きつく)「イリアはずっとお兄さんと一緒にいます。イリアを一人にしないで」
アサク「? どうした? 大事な妹を置き去りにするはずねえだろう。よしよし」
イリア「イリア、お兄さんが大好きです。お兄さんのお嫁さんになるのはイリアだけですよ!」
アサク「え?」
一瞬、沈黙の時間が流れた。
話を変えようとゴーストカードが言う。
ゴーストカード「これからどうします? マスター」
アサク「俺がエデンの村に向かう前に、すでに妖精界の時間図書館で『逆時震盪』が起きていた。そして、今回の人魚国、正直ショックだよ……妖精界の現状が気になる。だから妖精界へ行こう、もしかしたら時間図書館でなにか新しい手がかりが見つけるかも」
一同「うん!」
【折畳ノ廻廊】を開いた。アサク、イリア、ゴーストカード・ウダ、魔獅子・サモエドに新たに加えた幻狐・フルフェ、一行が次なる目的地・妖精界へ向かう。
第六章:矛盾たる真義宝典
神説年暦36722年 8月28日 水曜日 午後七時
アサクたちが妖精界に到着するものの、妖精の森に迷い込み、どうしても妖精王国にたどり着けない。
アサク「妖精界の結界って厄介だな、まるで迷宮みてぇだ。どう歩いても出れねえし、【折畳ノ廻廊】で直接伝送もできない。これじゃいつまでたっても時間図書館にたどり着けねえぞ……」
新しくできた友達のガガ鳥を肩に乗せて、イリアも疲れた顔でいう。
イリア「もう歩けません……少し休憩しましょうよ、お兄さん」
フルフィ「腹減ったー」
アサク「しかたない、キノコを採ろう」
フルフィ「ええ~来てからずっとそれじゃん……」
その時、おいしい匂いがどこから漂ってきた。たどってみると、池の近くに美味しそうな鍋が出来上がっている。
アサク「いい匂いだ!」
フルフィ(マイ食器を取り出して)「準備万端! 食べよう」
アサク「持ち歩いてんのそれ」
フルフィ「みなの分もあるぞ~」
ゴーストカード「盗み食いはよくありません……」
イリア「ひ、一口だけなら、大丈夫ですよね、本当にいい匂い……」
魔獅子は何も言わないが、腹の虫は誠実だ。
おいしい匂いの誘惑に負けて、みなにして “おいしい、アツアツ”と言いながら食べ始めて間もなく、一人の巨漢の怒鳴り声が響く。
巨漢「こら! 盗み食いめ!」
が、アサクと目が合う瞬間――
アサク「カーバン!」
カーバン「アサク!」
二人は古き友と久々再会した嬉しさに抱き合った。そしてゴーストカードと魔獅子にも。
カーバン「まさかまた精霊の守り神たちに会えるなんてな。会いたかったぞ!」
イリアも嬉しくてカーバンに抱きついた。
イリア「これ、カーバンさんが作った野原スープだったんですね!通りでおいしいわけですわ~」
アサク「無事でよかったよ~カーバン」
カーバン「俺先月に火族製錬師の修業を遂げるための素材集めをしに、精霊界から幻獣界に行ったんだ。帰ろうとしたら精霊界が丸々消えた感じでなぜか帰れなくて、連絡しようにも手段がないから、妖精界で何かわかるかもって思って。そんで今食いしん坊のお前らと会ったわけだ。な、精霊界に一体何があったんだ?」
アサク「……カーバン、落ち着いて聞いてくれ」
そしてことの顛末の説明を聞いたカーバンが、力が抜けたように座り込んで、またすぐ起き上がってアサクの胸元を強くつかむ。
カーバン「じゃあみんなは? 他の精霊たちは今どうなってる??」
アサクはカーバンの手が離すようにつかんで、俯いてゆっくり口を開く。
アサク「無事脱出した人がどれくらいいるかわからない。今のところ、俺たちが会えたのは、あなただけだ……」
カーバン「……くそ!」
悲憤に満ちたカーバンの拳は、一発で軽々しく森の木々を殴り折った。
ゴーストカード「カーバンさん、どうしたら妖精王国に入れるかわかりますか?」
カーバン「知ってる。でももう日が暮れた。妖精王国を覆う結界が夜になると無限ループの迷宮になる。王国へ続く道は昼でしか現れないから、日が昇るのを待つしかない」
イリア「本当に迷宮だったんですね。お兄さんが方向音痴だからとばかり思いました」
フルフィ「待つしかねえんだろ?明日のためにも今は腹ごしらえして休もう」
アサク「そうするしかないようだ」
魔獅子「みなさんは休憩を。夜番は自分に任せてください」
カーバン「そういえば、この白いキツネって誰だ?」
アサク「幻獣になった【光ノ槍】だよ」
カーバン「ええ~~、ちょっとアサク、お前、まだ何か隠してねえか?」
アサク「横になりな、ゆっくり話すよ」
神説年暦36722年 8月29日 木曜日 午前八時
朝、アサクとカーバンははっきりと目の下にくまがついてる。一晩中人魚国の出来事をしつこく聞いて、二人とも一睡もしなかったのだ。
ゴーストカード「お二人さん、一晩中ずっと話し込んでてうるさかったですぞ」
魔獅子「同意」
アサク「しつこく聞いてくるカーバンが悪いんだぞ」
カーバン「だってさ、まさかアサクが結婚するとはな、人魚国の国王にまで……それに、あんなのあんまりだよ……」
アサク(軽く肩を叩く)「丸一夜感傷に浸っててもういいだろ? はやく妖精の村に連れていってくれ」
荷物をまとめて、カーバンに続いて森に入り、しばらくして、一つの吊り橋に着いた。
カーバン「この先が妖精の村だ」
村に入ると、そこにはもうひどい光景になっている。
妖精界の東北方向、つまり時間図書館が位置する方には、険しい炎が燃え上がっていて、どうやら魔物が出てこれないように囲んでいるらしい。城下町あたりが戦闘の跡がみられるが、幸い損害が大きくないようだ。
村の妖精たちはみな疲れた様子で、その中に怪我人もいる。アサクをみると、すぐ慌てて知らせに人を出した。
村の妖精「早く女王陛下にお知らせを! 精霊界のアサク様が来てくださったぞ!」
一人若い妖精が駆けてきてアサクに話かける。
若い妖精「アサク様、待ってました! 早く王城にお越しください。女王陛下がお待ちです」
アサクたちが妖精王城に案内され、妖精女王・ルナミアに謁見することになった。
途中に見る正殿がひどく損傷であちこちボロボロになっていて、妖精女王もひどい怪我を負い、寝室に寝込んでいる。寝台のすぐそばまで案内されると、女王に付き添う侍女の一人が、カーバンに飛び込んで泣き出した。
カーバン「俺たちが来たからにはもう大丈夫だ、サナ、心配するな」
アサクとイリアはもう一人の侍女の傍に。
イリア「サヤお姉さん、大丈夫ですか。」
アサク「事情を説明してくれ」
サヤ「二ヶ月ほど前、時間図書館の中央ホールに見たことないコアが現れ、たくさんの魔物が出てきて……女王陛下がすぐ兵を向かわせたんだけど、翌日に急に強烈な震波が起きて、図書館一帯の景色が変わったし、そこにいたはずの人々もみなどこかに消えて……それからすごくでかい岩石巨獣が図書館の外壁に登り出ると、まるでそれが合図みたいに、魔物が外に拡散して周りを攻撃し始めたんです。村がもちろん、王城も免れなくて、最後に女王陛下が古代神器【火竜ノ斧】を異変の境界線に刺して炎ノ結界を張ってやっと、魔物を閉じ込めることができました」
サナ「境界線を越えた魔物を辛うじて退治したけど、それで女王陛下に怪我を負わせてしまいました……守り切れなかった私たちが悪いんです……私……」
そう言ってサナまた泣き出す。
アサク「今すぐ時間図書館に向かって魔物を消してくるよ。でもあなたたちはついてくるな。逆時震盪の影響を受けないのは精霊である俺たちだけだから」
その時、妖精女王が目を覚ました。侍女の二人はすぐ女王の傍にいって、起き上がるをの支えた。
ルナミア「精霊界での出来事はもう、夢を通してすべて知った。これは巨大なる陰謀である。敵が時間図書館を狙った理由は歴史を歪ませること。おそらく図書館で巻き戻された時間の記録は消えてしまったのだろう。どうかそこにある【真義宝典】を探し出して、わらわに届けてほしい。まだ修復できるやもしれぬ」
サヤが一つの水晶玉を取り出してイリアに渡した。
サヤ「この水晶は君たちがいるところの様子を映してくれます。これで【真義宝典】を探すのを手伝います。」
イリア「水晶でこんなことができるなんて、すごいですわ」
アサク「一刻も争う事態だ、出発しよう」
サナ「ご案内いたします」
神説年暦36722年 8月29日 木曜日 午後十二時
みなは【火竜ノ斧】を刺したところまできた。
サナ「一緒に入れないから、私はここまでです。どうかお気を付けて」
カーバンが【火竜ノ斧】に向かって言う。
カーバン「カイネ、お前まだやれるか?」
が、【火竜ノ斧】からなんの返答もない。
カーバン「どうやら炎の結界に集中してるらしい。邪魔しないでおこう」
アサク「でも、どうやって入るんだ?」
カーバン「俺は火の精霊だぞ、任せろ。 (両手を前に掲げて)陣防術・赤焔ノ壁」
カーバンがそう唱えると、火で構成された壁が結界の炎をかき分けて、時間図書館まで道が現れた。
【不帰ノ羅針盤】で測ってみると、なんと、1500年もの年月が巻き戻されたのだ。
アサク「1500年も? なんでそんなに昔にまで……とりあえず今は、中にあるコアを封印して魔物を消すのが先だ。いくぞ!」
火の道を通り、無事にホールまで着いたが、やはりそう簡単にはいかず、図書館の外壁にいた岩石巨獣が、魔物をつれてコアを守りにまた戻ってきた。
ふと気づくとイリアの隣が三尾猿になっている。
アサク「友達変えるの早すぎだろ」
イリア「ガガ鳥は火が苦手なんです。だから三尾猿に付き合ってもらうことにしましたの」
アサク「逆時震盪した空間に入って無事でいられるのは俺たち精霊だけなんだろ。なんで三尾猿を連れてこれたんだ?」
三尾猿がなぜかイリアと同じ淡いピンクの光を発している。
ゴーストカード「僕と魔獅子がこの空間に入れたのは、マスターとの主従関係でマスターの精霊の力で守られているからです。今三尾猿もイリアさんと主従関係になったから、同じように守られていますよ」
イリア(三尾猿を抱いて)「怖がらなくてもいいですよ。イリアお姉さんが守ってあげますわ。一緒に冒険しましょう」
アサク「あっそ。早いとこ用事を済ませようか。イリア、あなたはカーバンと水晶玉を持って【真義宝典】を探してくれ、戦闘中に壊れたりしたら大変だ」
カーバン「おう。イリアちゃんを俺が守る。任せろ」
そして魔獅子を召喚して魔装に変身させて防御を整えるが、ゴーストカードが【日輪ノ剣】に変身できない。
ゴーストカード「図書館の中では日の光が弱すぎて変身できません。このままフォローにまわります」
フルフィ「じゃ俺が!」
そういって【光ノ槍】に変身。槍を手に持つアサクは一振りして嬉しそうに言う。
アサク「この感覚、懐かしいぜ! 一緒に戦うのも久しぶりだな。星雲貫通銃!」
すぐ技を出して岩石巨獣と戦い始めた。
一方、イリアは水晶玉を通し、サヤの誘導を頼ってカーバンと一緒に【真義宝典】を探す。邪魔する魔物を、カーバンは図書館の土属性を利用して“陣防術・石屑爆撃”で打ちのめし、やっと宝典にたどり着けたが。なんと、コアの出現場所が、宝典の真上だ。
カーバン(叫び)「アサク! 宝典を見つけたぞ! コアもここだ!」
三尾猿が隙を見て宝典を取り出して、イリアに渡した。襲い掛かる魔物はカーバンが相手している。
岩石巨獣との戦いがどうもうまくいかない。防御が硬すぎて、傷一つまともに与えられないでいるアサク。
アサク「かたっ!これじゃ倒せそうにないぞ」
フルフィ(半泣き)「いたたた! 壊れる! 俺壊れちまうよ~~」
岩石巨獣の強力な一撃で、アサクとゴーストカードがぶっ飛ばされた。
魔獅子「マスター、申し訳ございません。もう…」
言い終わらないまま、魔獅子の変身が解けてしまい、地に転んで、傷だらけになっている。
アサク「倒せないなら策を変えよう。動けないようにして、先にコアを封印すれば、こいつも消えるだろ!」
フルフィ・ゴーストカード「どうやって??」
ゴーストカード「あっ! (フルフィをみる)光をください!」
フルフィ「! なるほど! その手があったか!!」
ゴーストカードが【光ノ槍】からの強い聖光を浴びて変身し、融合して【天斬のエクスカリバー】となった。【天斬のエクスカリバー】で岩石巨獣を射ぬいて壁に釘付けた。
魔獅子に乗ってコアのところに駆け付けて、【聖獄ノ籠】で封印すると、魔物が一斉に消えた。やっと一件落着と放心して、みんな力尽きで地に倒れた。
妖精王城に戻り、宝典を女王に渡すと、女王は妖精界の生き残った記録士を集めて、過去1500年分の歴史を再び宝典に書き込んだ。が、そこに一つ重大な矛盾を、女王は気づいて、すぐアサクたちを呼んだ。
ルナミア「この世のあらゆる命・物・出来事を記録している【真義宝典】は、間違いはないし、不足もあってはならない。だが……」
アサク「どうしましたか?」
ルナミア「……そなたに関する記述が、一切ないのだ。つまりはアサク、そなたがこの世に存在しないことになる!」
まるでこの言葉を合図のように一瞬周りの空間が歪みだして、それが消えた時には、人々の顔色が何やら違うように見えた。
サヤ「あなた誰ですか! 勝手に踏み入れるなど許されませんよ!」
サナ「侵入者がいます! はやく女王陛下をお守りください!」
ルナミア「この無礼者、わらわの寝室とわかっての所業か」
アサク(慌ててカーバンに)「俺のことわかる??」
カーバン「もちろん」
アサク「イリアは?」
イリア「大好きなお兄さんを忘れるわけありませんよ」
アサク(魔獅子・ゴーストカード・フルフィに)「あんたたちは??」
魔獅子「覚えてます」
ゴーストカード「覚えていますよ」
フルフィ「覚えてるぞ」
アサク「じゃあ、いったい何が……」
女王を守るべく妖精の禁衛軍が駆け付けて叫び出す。
妖精兵士「侵入者を捉えろ!」
カーバン(サナに向けて)「俺のことわかるかい?」
サナ「? カーバンさんでしょう? あなたとイリアちゃんがいてくれたおかげで、コアの魔物を退治できましたわ」
カーバン「どうなってる? そうじゃないんだ、こいつが俺の仲間のアサクだぞ??」
ゴーストカード「とりあえず逃げましょう、マスター」
奇妙な状況で仕方なくカーバンとイリアをその場に残して、魔獅子がアサク、ゴーストカードとフルフィを乗せて窓から寝室から逃げ出した。魔獅子の背に乗って逃亡するアサクは、複雑な気持ちで遠く眺める。
アサク「それじゃ俺は、誰だ?」
to be continued~
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中学生以下の方は必ずご両親の承諾の上、チャンネル登録の確認を外からできるようにしてください。ご両親の承諾がない場合はフレンドになれません。
改造とチートなどをしてる方、または実況者からの大量プレゼントを受け取ったことがある人などはフレンドになれません。データの消失、またはバグなどを生む時があるのでご遠慮お願いします。
暴言、過度な下ネタや他人のコメントに感傷する返事をする方とはフレンドになれません。
あおり行為、挑発行為などする方はフレンドになれません。
その他迷惑行為全般をする人はフレンドになれません。
以上を踏まえてルールを守れる人とフレンドになれますので、
守れる人はフレンド応募お待ちしております。
フレンドコードとMiiの名前お待ちしています。
またフレンドになりたいゲーム名をコメントお待ちしています。
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